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ララア



「B5 アクリル絵の具」

12月、14年くらい飼っていたメス猫が、日向ぼっこに出たきり、帰って来なくなった。
探しても、見つからない。


元々体も弱く、お乳もあまり飲めず、声も殆ど出なくて、小さな頃から歯肉炎で、ここ一年くらいは歯肉炎が酷くなって、ずっとヨダレを垂らしていた。
病院に連れて行っても、もう年だから治らない。と言われ、それでも少し楽になるかと薬飲ませたり、サプリを取り寄せたり、ネットで調べた自宅療法を試したりしても、大して効果は無かった。

だんだん食欲もなくなり、それでも魚や、パンは特に食べたがって、目を盗んで取ってでも食べたりしていた。



その日はここ数日、唯一食べていたパンすらも食べず、外へ出かけた。
日に当たりたいのだと思って出してやった。

それきり帰ってこない。

食は細くなってもまだ動けたし、なんとか年は越せるだろうかと思っていた。


ララアがいなくなって、私はそれからずっと酷い風邪と腰痛を繰り返してかれこれ二週間くらい寝込んだ。

ララアがいる時は、ヨダレが付くので布団を敷きっぱなしにも出来なかったし、寝込む事も出来なかった。
低いテーブルで食事しているので、ララアがきて首を降ると食べ物にヨダレが飛んだ。
娘は茶碗をかかえて立ってごはんを食べた。私はいつもティッシュでララアの口を拭いた。

朝起きるとネコのベットが置いてある台所はララアのヨダレがそこら中に飛んでいた。ネコのベットも、掃除してもしても、ヨダレと抜け毛であっという間に汚れた。


看病は大変だった。本当に大変だなと思った。

それでも膝に乗って私の顔に近づいて臭いをかいでくるその顔は、小さな頃から全く変わらなかった。

でもヨダレの酷い時は、口の周りがぐっと切れ込んで見えて、化け猫みたいだった。
でも、毎日変わらず暮らしていた。常に、マイペースで、自分のやるべきことをちゃんとしていた。

寝込んだのは、ララアがいなくなったからなのだと思う。
一人になるとふと涙がでたり、
ララアの事を思うと涙がいつまでもいつまでも止まらない。顔が痛くなるまで泣いても、まだ止まらない。
そんなに愛猫家のつもりは無かったけど、ずっと当たり前にそばに居てくれたその存在は、こんなにも大きかったんだ。
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Author:tanpopoou
わたなべいくこ (ikuko watanabe)
絵描き、時々布作家

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